石垣島でキャンプする話3(放浪記513)

 

不適応

 

 

H君は、レインボーギャザリングを大いに楽しんだのだが、そこでの文化である「何でもシェアする」というスタイルが居心地が悪くなって離れることにしたらしい。

 

 

レインボーギャザリングでは、お互いのことをブラザー、シスター、などと呼び合って疑似家族のように暮らし、食べ物や道具などなんでも共有して暮らしていると言う。

H君にとっては、それらの極度な近さと親しさ、そして全てを共有する一心同体感がしんどくなったと言う。

 

 

孤高のロックンローラーとしては非常に納得できる話だ。

馴れ合いは好まないのだろう。

 

 

 

好奇心

 

 

だが僕にとっては、レインボーギャザリングの話は、聞いているだけで激しく好奇心を唆られた。

この時、僕は絶対にいつの日かレインボーギャザリングに参加しようと決意した。

 

 

だが、参加しようにもどこかでチケットを買えるわけでもなく、旅人同士の口づてに噂が広がるだけなので、簡単に出会えるものでもないらしい。

 

 

少なくとも僕は今まで数多くの旅人に出会ってきたが、誰一人としてこの話をしていない。

そもそも論として、イベントに出会うことすら難しそうだ。

 

 

 

ヨガ修行

 

 

H君の面白い話はそれに止まらなかった。

彼のヨガ修行の話も特筆に値する。

 

 

彼は旅の流れで、リシケシというヨガの聖地に滞在していた。

 

 

気合の入ったロックンローラーの彼は目力が凄く、尋常でないオーラを放っているので、自然と似たような人たちと引き合い、年季の入ったヨガ行者たちとつるむようになる。

そう言った流れで、洞窟に住んでヨガの修行をするルーマニア人のおじさんに出会うことになった。

 

 

そのおじさんは、ただの修行者ではなくて、修行者たちのグルだった。

そして、彼が修行し教えているヨガは、タントラヨガと言う名のセックスヨガだったのだ。

 

 

 
 
 

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