火葬 葬式の後は、近所の火葬場へ運ばれて荼毘にふす。 数時間かけて焼いた後は、祖父の亡骸は両手で救えるほどの遺灰のみとなった。 人の一生とは儚いものである。 僕がインドへ行って帰
不幸の連続 叔父の自殺の知らせと祖父の死とIちゃんとの別れは同じ時期にやってきた。 全てが一ヶ月以内に起こったのだ。 僕の頭の中にはIちゃんとのことが巡っていたが、それ以外の頭の
叔父の患難 叔父は借金取りのヤクザから追われる身となり、近畿各地を逃げ回っていた。 母の家にも借金取りからの電話がかかってきていたようだ。 昔の奥さんともしばらく前に離婚しており
実家 大阪の実家へ帰ってきて、しばらくの間は山小屋での疲れを癒すことに費やした。 僕が帰ってきてしばらくすると、祖父の容体が一気に悪化し始めた。 そもそも僕がイギリ
飲みっぷり 山小屋で何年も働く山男や山女たちの飲みっぷりは半端なものじゃない。 空気の薄い山頂ではお酒が回りやすい。 そんなところで毎晩晩酌をしている人たちにとっては、空気の濃い
お酌 僕は一人一人順番にお酒を注ぎつつ、会話をこなしていく。 それは社交辞令的な部分も大いにあるが、それでもそれぞれの個性と一対一で向き合って会話をするというのは、一歩踏み込んだ
会話の終焉 Iちゃんは話すことを話して、スッキリしたかのように離れていった。 彼女としても僕を傷つけたくないという思いと嘘をつきたくないという思いとK君に好かれたいといいう思いの
ドラマ とりあえず会話を続けなければ話にならない。 Iちゃんが好きになったのは誰なのか尋ねる。 だが、聞いても言葉を濁して伝えてくれない。 仕方がないので、候補になりそうな男性を
納得 僕はその話を聞いて納得することができた。 旅をしている最中にも常々彼女の独立心や自立心に疑問を感じていて、何度か彼女の精神的自立について話し合ったこともあった。  
回答 Iちゃんと会話をすることすら難しかったが、何とか機会を見つけて何が彼女の中で起こっているのか問いただすことができた。 その回答は、”時が来れば話す”