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自転車で沖縄へ向かう話7(放浪記501)

 

お遍路

 


僕は、沖縄へ向かう旅の途上で四国を自転車で走っているのだが、四国だけを目的として旅をしている人たちがいることに気がついた。


それは、お遍路という四国にある88箇所のお寺を回る巡礼のための旅人たちなのだ。

お遍路の名前を聞いたことがあっても、現代においても実際にそのような行為をしている人を見るなど想像していなかった。


だが、自転車で国道沿いを走っていると、まれにリュックを背負って徒歩で歩いている人を見ることがある。

最初はただの歩行者だと思っていたが、それが頻発し、中には修行僧的な格好をした人もいたので、それがお遍路をする人たちなのだと理解できた。

 

 

居心地の良さ

 


この長年にわたるお遍路行者の歴史が、なぜ四国が旅人にとって居心地が良いのかという答えなのではないだろうか?

そんなことを考えながら自転車を漕ぎすすめた。


食堂に入った時に、お遍路さんですか?と尋ねられることも有った。

お遍路ではなくて、ただの自転車旅行です。と答えると驚かれる。


それほどにお遍路旅行者が一般的で、自転車旅行者は滅多にいないということだろう。


中にはお遍路さん割引をしている食堂や、お遍路さんは無料で休憩できるというような場所もあった。

 

 

積極的な親切さ

 


巡礼者に対する尊敬や優遇の制度は、インドでの慣例を思い出させる。

インドでも、巡礼者や遊行者に対しては手厚いサポートがある。


それは、国が定めているとか宗教施設が手配しているとかいうのではなく、一般市民が自らの意思で積極的にサポートを申し出るというものだ。


この自らの意思で積極的に、見ず知らずの他人に親切にするという行為は、都会に暮らす人たちの間にはほとんど見受けられないものになっている。

だが、四国では生活に根付いており、そのような態度に触れるだけで心が癒されるものがある。

 


つづく。。。

 

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