ホーム » 放浪記 » 自転車で沖縄へ向かう話14(放浪記508)

自転車で沖縄へ向かう話14(放浪記508)

 

翌朝

 

 

朝日と共に目を覚まし、テントを畳む。

パチンコ屋の駐車場でキャンプしているところなど、近所の人に見られたくはないし、警官に質問されたりするのも面倒臭い。

 

 

ラーメン屋が開店するまで、しばらく時間があったので、近くのコンビニで朝食を買い、公園で休む。

 

 

こっちは朝の6時に起きているのに、ラーメン屋が開く11時まで待たされるのも、なお一層腹立たしく感じさせられた。

だが腹を立ててもどうしようもないので、時間を潰してから、ATMでお金をおろし、ラーメン屋に行って昨夜の代金を支払った。

 

 

僕は腹を立てていたが、相手を責める理はないので、大人しく支払ったが、お金を受け取った店長の態度は大きく変わっていた。

 

 

もしかしたら、昨日の話を家族に話して、その心の狭さを責められていたのかもしれない。

原因は何かわからないが、店長は申し訳なさそうに、僕の免許証を返してくれた。

 

 

僕はこんな店には関わりたくないと言った態度で、店を出て自転車を漕ぎ進めた。

 

 


宮崎県

 

 

たった一人のラーメン屋の店長のせいで、大分県に対して悪いイメージを抱くことになったが、県境を超えて宮崎県にくると、イメージを切り替えることができた。

もちろんそれは、大分県民によるものでも宮崎県民によるものでもなく、僕の頭の中の勝手なイメージなのだが。

 

 

南へ向かって漕ぎ続け、宮崎市のあたりまでくると、雰囲気がさらに大きく変わった。

大分よりも南なので必然的に暖かいのだろうが、宮崎市のある平地自体が南に面しているので、全体的に開放的で暖かい雰囲気を感じられる。

 

 

特に何をしたわけでもないが、なんとなく良い気分になり、九州に対して抱き始めていた、ネガティブなイメージを完全に払拭することができた。

 

 

明日は峠をこえるので、その日は早めに休むことにした。

 

 
 
 

前の記事 | 次の記事

 

 

当サイトは皆様の共有のおかげで成り立っています。

シェアをよろしくお願いします!

 

ホーム » 放浪記 » 自転車で沖縄へ向かう話14(放浪記508)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です