ホーム » 放浪記 » 北アルプスの山小屋で働く話45(放浪記486)

北アルプスの山小屋で働く話45(放浪記486)

 

ドラマ

 

とりあえず会話を続けなければ話にならない。

Iちゃんが好きになったのは誰なのか尋ねる。

 

だが、聞いても言葉を濁して伝えてくれない。

仕方がないので、候補になりそうな男性を一人づつあげていく。

 

結果的にわかったのはこの記事で紹介した5つ年下のK君だった。

 

 

感情

 

K君とは僕も仲良くしていただけに微妙な感情が湧き上がる。

 

だが、不思議なことに嫉妬心は全く湧かなかった。

K君に対しては友情と好感しかなかった。

 

僕が感じたのは、僕とIちゃんの間のリレーションシップに対する残念な感覚だ。

 

2年も苦楽を共にして旅してきたのに、いとも簡単に関係が終わってしまうことが残念でならなかった。

いくらでも話し合う機会はあったし、正直に話してくれれば受け入れるだけの度量は持ち合わせていた。

 

だが、実際には別の理由による別れ話を告げられて、最後の最後に真実を告げられた。

 

 

告白

 

これから彼に告白をするらしい。

もはやIちゃんは、彼との関係がうまくいくかどうかしか頭にない。

 

僕に真実を告げたのも、僕に対するケジメというよりも、告白をうまくいかせるために都合をつけたように感じられる。

 

この後になって思うと、僕に対して妙に冷たかったのも、仲良くしているところをK君に見られたくなかったのだと理解できる。

僕たちの関係は何ヶ月も前にとっくに終わっていたのだ。

 

Iちゃんの頭には、いかにK君と仲良くして関係をうまくいかせるか、という事しかなかった。

その為に、いかに邪魔な僕との関係をどのように終わらせるか、という考えに支配されていたようだ。

 
 
 

前の記事 | 次の記事

 

 

当サイトは皆様の共有のおかげで成り立っています。

シェアをよろしくお願いします!

 

ホーム » 放浪記 » 北アルプスの山小屋で働く話45(放浪記486)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です