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自転車で沖縄へ向かう話5(放浪記499)

 

移動の自由

 


普通の旅なら、近くのバス停に行ってバスの時間を確認したり、タクシーに乗り込んだりするのだろうが、僕の移動手段は自転車だ。

バスの待ち時間もなければ、タクシーにお金を払う必要もない。


地図を見て方向を確認し、おもむろに自転車を漕ぎ始める。


12月の道程ははっきり言って結構寒いのだが、それでも日差しを浴びて自転車を漕ぎ続けると、15分もすれば汗ばみ始める。

寒い中を自転車で旅するのは馬鹿げているという意見もあるが、自転車を漕ぐと体があったまるので、むしろ夏よりも冬の方が自転車の旅に向いているのかもしれない。

 

 

うどん

 


しばらく漕ぎ続けると、疲れも出るし、お腹も空いてくる。

そんなちょうど良いタイミングで、うどん屋が目の前に現れた。


国道沿いの森の中にある、古風なうどん屋。

ここで休まずにどこで休むのかという完璧な条件だった。


店内に入ると、おかみさんらしき人が暖かく迎えてくれる。


火照った体を座敷に休ませて、うどん定食を注文する。

ありきたりなメニューだが、四国の良さを噛み締めるには1番の選択だろう。


テーブルの横には、カゴに持ったみかんが山積みにされている。

その下には「ご自由にお食べください」の文字。


こんな太っ腹なサービスは経験したことがない。

吉野家の紅生姜とは話が違う。


自転車旅で疲れた身には、新鮮なみかんほど染み渡るものもなかなかない。


うどん定食が到着するまでの間に、大量のみかんを消費した。

みかん代だけでも、既に元をとっているかもしれない。


みかんに満足し切ったあたりに、待ちに待ったうどん定食が出てくる。


早速、箸を掴み熱々のうどんを口の中に放り込む。

確かに僕が今までに食べてきたうどんとは一味も二味も違う。

うどんそのものの味自体は、あまり変わらないかもしれないが、歯応えや喉越しと言った部分が、まるで別物のようだ。


僕は、以前大阪で一人暮らしをしていたときに、安物のうどんばっかり食べて暮らしていた時(過去記事)があったので、こうやってうどんの本場の四国で本物を食べることは感慨深いものがある。

 


つづく。。。

 

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