プロ意識 Jさんのプロ意識は徹底していた。 それは料理人として本気で修行してきたことも関わっているし、彼本人の美意識からも来ていたようだ。 その美意識は山小屋の運営にも活かされて
包丁の話 料理の基礎となる包丁の話はまだ続く。 まな板の下には必ず布巾を挟むように教えられた。 そうすることで、余分な衝撃を吸い取り歯を痛めず、滑らずに安定して切り続けることが出
包丁の研ぎ方 Jさんは本当に基礎の基礎から教えてくれた。 役に立つ知識なのでいくつか紹介したい。 まず最初に教えてくれたのは、包丁の研ぎ方だった。 僕は、包丁を研ぐなどという考え
Jさんの経歴 彼はその経歴を生かし、最初から料理長として山小屋に就職した。 彼は料理家として優れていただけではなく、頭が良くてセンスがあったので、仕事をうまくこなし、社長の信頼を
支配人 これから僕の直属の上司になる、小さな山小屋の支配人Jさんは、かなり素敵なおじさんだった。 大きな小屋にいる時に少しづつ仲良くなっていったが、小さな山小屋に移って24時間一
山小屋だから 山小屋の不潔さや不便さは歴史的なところから来ていて、この辺りの事情は一般的なホテルとは事情が大きく異なる。 歴史的に山小屋とは、山頂近くで雨露をしのぎ、飢えないため
初日 この小さな山小屋はまだ稼働していない。 小屋開きの準備中だ。 全ては小屋中の大掃除から始まる。 八ヶ月もの間、手付かずに置かれた小屋には埃が積もっている。 そ
二人 小屋へとやってきたのは、僕と支配人の二人だけである。 3人目は数日後に徒歩でやってくる予定だ。 ここからは歩いて1時間ほどの距離に2件の山小屋があるが、それ以外は何もない。
飛行 僕たちの乗ったヘリコプターは、山の上空へと急上昇していき、またもやとんぼ返りのような操縦の元に山を離れていく。 今回のとんぼ返りは必要なかったようだが、どうやら新参者の僕を
荷物運び ヘリコプターは、荷物をヘリポートにおろして、次の荷物を取りに向かう。 次のヘリが戻ってくるまでは、時間にして10分から15分と言ったところ。 その空き時間内に、数百キロ