モロッコで21世紀を迎える話18(放浪記361)

 

帰宅

 

この日は、食事が終わった後に車で宿まで送ってもらった。

 

僕たちは部屋へ帰っても、今日の予想外の出来事に興奮して、なかなか寝付けなかった。

 

今朝まで思いっきりサハラの民の生活をしていたところに、魔法使いのおじいさんに出会ったことで、とんとん拍子に西洋風の豪邸へと連れて行かれ、色々な人に出会い、西洋風のご馳走を振る舞われて家へと帰ってきた。

 

色々と面白かったがメインは、いったいあのお爺さんは何者なのかと言うことだった。

年季の入ったヒッピーなのは見た目からして間違い無いだろう。

 

Iちゃんの予想では英語の発音からしてイギリス人ではないかという。

だが、どう見てもイギリスに住んでいるようには見えない。

 

あまりにもモロッコに馴染みすぎている。

肌の色は浅黒いし、モロッコのローブであるジェラバの似合い具合や、醸し出すその貫禄はただならぬものがある。

 

彼は、ワルザザードに住んでいるのだろうか?

 

僕たちはガンドルフ氏の不思議な魅力の虜になっていた。

 

 

数日後

 

この出会いから数日経ったある日、僕たちの宿にガンドルフ氏が現れた。

相変わらずの魔法使いファッションだ。

 

フランス語を話すようで、マネージャーと会話をしながら僕たちの部屋へとやってきた。

 

今夜パーティーがあるからと言うので、買い物のついでに僕たちを誘いにきてくれたようだ。

スタッフは別れて行動しているらしく、買い物が終わるとここへ集まることになっているらしい。

 

僕たちは急いで準備を済ませて、出かける用意をした。

 

 

パーティー

 

宿の外のカフェで待っていると、買い出しを済ませたチームメンバーが順番にやってきた。

一人一人に出会い、自己紹介していく。

皆それぞれ個性的でエネルギーに溢れ、面白い人物の雰囲気が漂っている。

 

しばらくすると、車がやって来て、皆で砂漠の豪邸へと向かった。

 

 

 
 
 
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