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モロッコで21世紀を迎える話3(自叙伝346)

 

選択肢

 

タンジェはヨーロッパと接する港町で、風光明媚な観光地でもあるので、魅力的なレストランなどが多い分、自然と物価も高くなっている。

 

パートナーのIちゃんの旅の資金がギリギリだったので、僕たちは物価の高い街でゆっくりと観光をしている余裕はあまりなかった。

タンジェについた次の日には手っ取り早く次の目的地へ進むことにした。

 

 

シャウエン

 

次に向かうのは、モロッコ北部の山沿いの街で、シャウエンと呼ばれる田舎の村だ。

 

ここは、一般的な旅行者には知られていないが、旅人たちの間では有名で、モロッコに行ったことのある旅人は皆がシャウエンに行けという。

 

この村では青色の建築物が多く、真っ青な空の色とあいまって美しい街並みを成しているらしい。

 

 

客引き

 

モロッコは観光立国なので、色々な方法で移動できるのだが、僕たちは地元の人が使うローカルバスで移動することにした。

旅の資金的に他に選択肢はなかったのだが、この方法こそが最もリアルなモロッコに触れる方法でもある。

 

バス停に向かうと案の定に激しい客引き合戦が始まる。

こういう光景には僕たちはインドでの旅の経験で慣れていたので、適当にあしらいながら目的のバスを見つけた。

 

僕たちはフランス語もモロッコ語も話すことはできないが、旅の経験というものでなんとかなってしまうのである。

 

噂に聞いたところによると、モロッコの客引きや物乞いはものすごくしつこいから気をつけろと聞いていたが、インドを散々旅した身からすると、全く気になることはなかった。

 

むしろ、久しぶりにこういった第三世界的な激しい客引きに出会ったことで、生き返ったような気分になっていた。

ロンドンでは、このような光景を見ることはまずありえない。

 

皆が皆生きることに必死で、目の前の現実を無我夢中で生きている。

ロンドン人のように、うつ病になってヤク中になる余裕などはないのだ。

 

彼らの生命力が、モロッコの日差しの強さと合わさって、光り輝いていた。

 
 
 
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