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ロンドンに住む話32(放浪記336)

 

ダブ好きの日本人

 

ダブのイベントに出かけると必ずと言っていいほど見かける日本人男性がいた。

アフロヘアーの髪型につぶらな瞳の男性だ。

 

なんども見かけるので、自然と話すようになる。

 

彼はディジェリドゥ奏者で、自身でも音楽活動を繰り広げつつ、CDを出したりもしているという。

 

アーティスト名はゴマ・ダ・ディジェリドゥと言うという。

つぶらな瞳がアザラシのゴマちゃんに似ているからその名前らしい。

 

家に帰ってIちゃんにその話をすると、なんとIちゃんは日本にいたときから彼の大ファンで、CDも持っていると言う。

 

彼はディジェリドゥを吹かせると右に出る者がいないほどの天才で、オーストラリアのディジェリドゥコンテストで優勝したりしたらしい。

 

 

路上演奏

 

そんなある日、Iちゃんが街を歩いていると、なんとそのゴマさんが路上演奏していた。

うちの近所の街角で、ディジェリドゥを吹きながらCDを売っていたらしい。

 

僕はその時は仕事で家にいなかったのだが、Iちゃんは思い切ってゴマさんを家へと誘ってお茶とケーキをご馳走した。

そうした縁でその後も何度かゴマさんのイベントに行ったりした。

 

だがそこまで仲良くなることもなく、僕たちがロンドンを出る頃には疎遠になっていた。

 

 

ゴマさんのその後

 

つい最近になって、そういえばゴマさんはどうしているのかと思って調べてみると驚愕の事実が出て来た。

 

なんと彼は、2009年に大事故を起こして全ての記憶をなくして高次脳機能障害になったらしい。

 

その後、リハリビを続けながら点描画の絵を描き始めた。

 

ディジェリドゥも点描画もアボリジニーの伝統文化なので、おそらく過去生やら何やらで深いつながりがあるのだろう。

 

彼の数奇な運命に思いを馳せて不思議な思いになった今日この頃です。

 

彼のその後の物語はこちらで語られています。

 

 

 

 
 
 

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