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ロンドンに住む話33(自叙伝337)

 

出会った本

 

これは2000年当時の話。

インターネットが今ほど発達していないので、情報に関しては今ほどの自由さは無かった。

情報源は誰かが書いた本や雑誌、あるいは口コミなどの直接的な情報が主なもの。

 

日本を離れて旅する者にとって、日本語の文字情報を手に入れる方法は、インターネットカフェに行き時間ごとにお金を払ってインターネットにアクセスするか、出会った旅人とお互いの持っている本を交換するかぐらいしか無かった。

 

だが、ロンドンは大都会、旅の常識も覆る。

ロンドンの中心地にはジャパン・センターなる物があり、地下階では日本食を販売しており、上階では日本語の本を販売していた。

日本食の値段も本の値段も日本と比べると何倍もしていたが、その需要は強く、しっかりと売れていた。

 

僕は根っからの本の虫で、日本にいた時はしょっちゅう図書館に通ってはあらゆる本を読んでいたが、皿洗いのバイトの貧乏暮しをしながら、日本の3倍の値段もするような本は買う気にもならない。

 

 

立花隆

 

買う気は無いけれど、ちょっと様子を見に建物内に入ってみると、一冊の本が目を引いた。

それは立花隆氏の「脳を極める」という本だった。

 

僕はそれまで、「知の巨人」と呼ばれる立花隆氏の事は知らなかったし、こう行った学術的な本に興味を持つ事は無かったが、インドを旅して内面世界に触れたりする事で、脳や意識や精神と言った物に興味を持つようになっていた。

 

興味を持っても、旅をしていてはそう言った情報にすぐさまアクセスする事はできず、興味を持ちつつも横に保留していた。

 

そんな中で出会ったのがこの本である。

軽く立ち読みをして、今までに聞いたことがないような脳の話や意識の話をしているのをみて、即座に購入を決めた。

 

値段が3倍していようと関係ない、この本は僕の興味をがっしりと鷲掴みにして家路に着いた。

 
 
 
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