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モロッコで21世紀を迎える話5(自叙伝348)

 

アンチョビ・タジン

 

ウエイターのおすすめのアンチョビ・タジンがやって来た。

 

タジン専用の土鍋を開けた瞬間に漂う、野菜と魚とオリーブオイルの合わさった匂いが何とも食欲をそそる。

言わずもがな、驚くほどの美味しさだ。

 

ここに来て確信したが、モロッコの食事はどこで食べてもかなり美味しい。

美味しいか、すごく美味しいかのどちらかだ。

まずいとか、そこそこと言うものは今のところ出会っていない。

 

どうやらその秘密はオリーブオイルにあるようだ。

 

乾燥して日差しの強い気候はオリーブ栽培に適しているらしく、最高級の新鮮なオリーブオイルが安価で手に入る。

油をたっぷり食することで肌に油を含ませて、乾燥した気候から身を守る役目もしているようだ。

 

僕たちはオリーブオイルでギトギトになりながらも、胃にはもたれない心地よさを楽しみながら、満足して食事を終えた。

 

 

ミントティー

 

食事の後に出てくるのは、ミントティーだ。

 

モロッコにおいて、お茶といえばミントティーのことである。

インドにおいてチャイがあり、イタリアにおいてエスプレッソがあるように、モロッコにおいてはミントティーだった。

 

だが、このミントティーは他の国でのむミントティーとは少し違う。

うっすらとミントの香りの漂うハーブティーといった趣ではなくて、苦味さえ感じるほどにしっかりと煮出して、とんでもない量の砂糖を混ぜ込んで甘くしたものだ。

 

日本人の甘さの感覚で言うと、食後のお茶というよりも、飲むデザートといった方が正確かもしれない。

それほどに濃くて甘い。

 

アラジンの魔法のランプのような急須に淹れたミントティーをカップに注ぐ。

その注ぎ方には特徴があり、最初はカップの近くから注ぎ始めて、注ぎつつも徐々に急須をカップから離して上へと持ち上げていく。

そうすることで注がれる勢いが激しくなっていき、飲みやすい温度にさましたり、砂糖が綺麗に混ざったりするようだ。

 

これはモロッコ流の魔法の儀式で、何か特別なお茶を飲んでいるような気分にしてもらえる。

 
 
 
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