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モロッコで21世紀を迎える話15(放浪記358)

 

ガンドルフ

 

こんな何もない砂漠で、”何か”があることにそもそも驚いたし、その物体が”動く”ことにさらに驚き、それが”人間”だと分かった時にはさらに驚いた。

極め付けはその人物はガンドルフそのものだったことだ。

 

だが、驚いたのは向こうも同じだっただろう。

まさか、フェスティバルが始まる何週間も前に、若いアジア人のカップルが砂漠のど真ん中から現れるとは予想だにしていなかったに違いない。

 

お互いに驚きの目と、感動の目でジロジロと見つめ合う。

 

僕は、恐る恐る”英語は話せるか?”と英語で話しかけた。

驚いたことにガンドルフさんは流暢な英語で、”ああ、英語を話すよ。こんにちは”と優しく語りかけてきた。

 

僕にとっては全くの未知の物体だったが、どうやら人格を持った人間らしい。

 

見た感じ、西洋人のようだ。

 

 

正体

 

話してみると良い人で、色々と教えてくれた。

 

彼がフェスティバルを始めた言い出しっぺだということ。

 

メインのダンスフロアのオーガナイズは別の友人がやっていて、彼はチルアウト・エリアのオーガナイズを担当しているということ。

 

今日は、この場所に最終確認にやってきていたらしい。

 

僕たちがこのフライヤーに一目惚れして、ロンドンからやってきたことを話すと、大いに喜んでくれた。

 

 

夕飯

 

既にフェスティバルを作り上げる関係者たちが集まってきていて、このために借りた大きな家に集団で暮らしているらしい。

 

後1時間くらいすると友人が迎えに来てくれて、皆で食事をするから良かったら一緒に来るかと誘ってくれた。

 

こんな風変わりな魔法使いのおじいさんと知り合いになるとは光栄の至りなので、僕たちは二つ返事で夕食に参加することを承諾した。

 

 
 
 
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