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モロッコで21世紀を迎える話20(放浪記363)

 

開催間近

 

フェスティバルの開催日が近づくにつれて、ホテル内にも街にも少しづつ外国人旅行者の姿が見え始めた。

 

通常、この街を通り抜けるのはサハラ砂漠へとツアーに行く旅行者がほとんどだが、今はフェスティバルを目的にしているであろう旅人が目に付く。

年齢層も見た目も雰囲気も大きく違うので間違えようがない。

 

祭りがすごそこに迫っているワクワク感が皆から伝わってくる。

 

世界各国からの旅行者がやってくるが、東洋人を見ることは無かった

 

 

Yくん

 

そんな状況下に現れたのがYくんだ。

 

短髪で小綺麗な格好をしたアジア人の男性。

お互いに目があった瞬間に、もしやと思い日本語で話しかける。

 

やはり日本人だったようで、お互いに一安心して日本語で会話を始めた。

 

彼は、東京でライターの仕事をしていたようで、いくつかの雑誌に文化的な記事を書いたりしていたようだ。

今回の21世紀超えフェスティバルを皮切りにして、世界中を周り旅行記を書くために旅をしているというのだと言う。

 

大きな大志を抱いた青年である。

 

 

初旅

 

Y君は以前はカナダにワーキングホリデーで住んでいて、海外経験も英語も慣れているがバックパッカー的な旅はした事がないという。

 

日本に帰国後にライターの仕事をしつつ、サイトランスの音楽文化に触れることで、ヒッピー的な文化や旅の文化に傾倒するようになり、30歳の誕生日を目前にして日本を飛び出して旅を始めたというのだ。

僕が二十歳を直前にして日本を飛び出したのと同じような感覚だろう。

 

彼のバックパッカー旅行の最初の一歩はここモロッコが最初らしく、緊張と気合と期待が入り混じっているのが見て取れる。

 

これが、その後何年にもわたるYくんとの友情の始まりだった。

 

 
 
 
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