放浪記
20年以上の世界放浪を綴った自伝的連載。各地での出会いと別れ、日々の断片を残しています。
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2期目のゴアの話4(放浪記256)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) さらには、去年のゴアの盛り上がりによって、金の匂いを嗅ぎつけたインド人商売人たちがゴアの開発に勤しみ、それと同時にインド人観光客が多く来るようになっていた。 その観光客の多くは、ボンベイの金持ちのボンボンたちで、お金を使って派手に遊ぶのだが、旅

2期目のゴアの話3(放浪記255)
完璧な家を見つけて喜んだ僕たちは、今後数ヶ月の滞在をより良いものにするために、色々と家財道具を買い揃えることにした。 その家にはほとんど何も無かったので、自分たちで準備しなければならなかった。 その不便さゆえに誰も借りなかったのだろうし、だからこそ長期滞在目的の僕たちにとっては都

2期目のゴアの話2(放浪記254)
僕のガールフレンドが数日後にやって来ることに対して、本来なら喜ぶべきことなのだが、正直なところあまり嬉しくはなかった。 それは、彼女のことが嫌いとかいう事ではなくて、自分一人で旅を追求する自由さを失う事を恐れていたのだ。 特に、彼女はYさんの撮影するドキュメンタリーに出演する事を

2期目のゴアの話1(放浪記253)
アンジュナまでたどり着くと、Yさんが迎えてくれた。 前回、バシシトで会って以来の数ヶ月ぶりの再開だ。 あの後、彼は日本に帰り全ての準備を完璧に整えて、インドへと戻って来た。 彼のいう準備とは、映画の撮影のことである。 映画の助監督の仕事を生業としている彼は、将来は自身で映画を撮り

南へ向かう話3(放浪記252)
36時間の列車移動は無事に終わり、ゴアまでたどり着いた。 ヒマラヤでの雪山とは打って変わって、完全に南国の日差しになっている。 目が痛くなるような日差しと真っ青な空、そしてむき出しの赤い大地が独特のゴアの景色を作り出している。 僕はゴアへ戻って来たという感慨に身を震わせた。 それ

南へ向かう話2(放浪記251)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕は、インド人からのいつもの質問ぜめを避けるために、2等寝台車の最上段のベッドを取っていた。 ここだと、面倒臭くなるとベッドで寝転んでイヤホンで音楽を聴いていれば、放っておいてくれる。 僕は、この長時間の移動の退屈さをしのぐために、裏技を用意し

南へ向かう話1(放浪記250)
デリーへ戻ってきた僕は、すぐにゴアへの列車を予約した。 距離にして1000キロ以上、時間にして36時間ほどかかる長距離列車だ。 インドの長距離列車には慣れているが、それでも36時間というとそれなりに気合いが必要になる。 僕にとっての挑戦は、36時間もの退屈と向き合う事だった。 イ

再びヒマラヤへ向かう話1(放浪記249)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕がバシシトへと戻った理由は、温泉でゆっくりするのも一つの理由だが、もう一つの理由は、自分用に高級大麻樹脂を仕入れることだった。 前回バシシトからデリーに移動する際に、上手く隠しきったことで、全く見つかる気配すらなかったし、タイへ移動した時も余

タイでインドビザを更新する話7(放浪記248)
パスポートが更新可能になったので、このタイミングで更新することにした。 自分の持っているパスポートは17歳の時に作ったもので、高校を辞めた直後のあどけなさの残る写真だったが、自分の目指す旅人像とのギャップが激しくて、早く変えたいと考えていた。 また、今後も旅していくつもりなので、

タイでインドビザを更新する話6(放浪記247)
みんなそれぞれの目的地に向けて準備をしている中でも、特にサウスアフリカが最大の注目を集めていた。 その理由は、ケープタウンのパーティー・オーガナイザー・グループが世界最大のミレニアム・パーティーを開催する予定で、世界中のトップアーティストが2000年の年越しにケープタウンでDJす

タイでインドビザを更新する話5(放浪記246)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕たちはチャーン島につくと、ビーチ沿いのバンガローに宿を決めた。 そんなに長居するつもりは無かったので、適当にいい感じの場所を見つけて滞在する。 ビーチを楽しみ、自然を楽しみ、夕焼けを楽しんだが、数日もすると飽きてきた。 ここはお金を持ったカッ

タイでインドビザを更新する話4(放浪記245)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕が警官に賄賂をぼったくられた翌日に、ゴアとバシシトでの親友であるカップルのRさんとTちゃんがインドからタイへやって来た。 彼らの目的も僕と同じで、タイでインドビザを更新して冬をゴアで過ごす算段だ。 だが、Rさんの目的はそれだけでは無く、バシシ

タイでインドビザを更新する話3(放浪記244)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕のポケットには日本円にして六千円ほどが入っていた。 当時のタイの物価からすると平均的な日給数日分に相当するほどの額だ。 だが欲張りな警官たちはそんな額では満足しない。 3万円相当の金額を渡さないと、お前を釈放しないと脅してくる。 幸か不幸か、

タイでインドビザを更新する話2(放浪記243)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕の真横でバイクを停めた警官がバイクから降りて話しかけてきた。 最初の瞬間から、全開で威圧感を出してきている。 僕を壁際に立たせ、道の真ん中にはバイクを置いて動けないようにされた。 バイクの前と後ろには警官が立ち、逃げ道も塞がれる。 完全に詰ん

タイでインドビザを更新する話1(放浪記242)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) リスクを背負って飛行機に乗り国境を越えるなど、あまりにも馬鹿げた行為だったが、当時の僕にとってそれは通らなければいけない関門だった。 リスクを背負うことで心が鍛えられて、本物の漢になると言ったような幻想を抱いてもいた。 僕もUくんも21歳と若く

デリーでの出会いの話5(放浪記241)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) Jさんは東京にアジトがあるから、日本へ帰ってきたときはいつでも気軽に寄ってくれと言ってくれた。 そこでは、常に旅人たちが集まってきて楽しい時間を過ごしているという。 大麻も常に切らさずにあるから、日本へ帰ってきても安心だと言ってくれる。 僕たち

デリーでの出会いの話4(放浪記240)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕たちは、丁寧に時間をかけて粉々に砕いた、極上のヘロインを鼻から吸い込む。 僕もUくんもヘロインは初めてで、何の経験もなかったが、今吸ったものが良質なものだと言うのはすぐに分かった。 デリーの喧騒に満ちた空気がスゥッと静まり返り、そよ風ひとつ立

デリーでの出会いの話3(放浪記239)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕たちが泊まっていたゲストハウスは年季の入った旅人が多く出入りするのだが、その一番の理由は、一切何の問題もなく宿内で大麻を吸うことが出来ると言うことだ。 Jさん情報によると、宿のオーナーが警察の上層部と繋がりがあり、定期的に賄賂を払うことで、警

デリーでの出会いの話2(放浪記238)
カリスマ旅人のJさんと一緒に時間を過ごすのは刺激的で楽しかった。 Jさん曰く、インドという土地は旅人を気軽には寄せ付けない厳しいところが多分にあるものの、一旦懐に入ってしまうとその暖かさに病みつきになり、なんども戻ってきてしまう場所だという。 それは数年とかいう単位の話ではなくて

デリーでの出会いの話1(放浪記237)
旅人の間で噂になる旅人の宿だけあって、面白い人が色々と居たが、その中でも僕たちにとって衝撃的だったのは、日本人のおじさんの旅人に出会ったことだ。 Jさんと名乗る小柄なおじさんは、飾らない気取らない何気ない風でありながら、全身からオーラのようなものがビンビンに出ていて、長年激しい旅

ヒマラヤの秋の話31(放浪記236)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 検問所でバスが止まり、警官がバスへと乗り込んでくる。 前の席から順番に外国人旅行者をチェックしている。 外国人の態度を見ながらチェックするかどうか決めているようだ。 警官はゆっくりと威圧的な態度で、僕たちが座っている後部座席までやってくる。 友

ヒマラヤの秋の話30(放浪記235)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 僕たちは、初めての運び屋稼業に緊張していたが、既に覚悟は出来ていた。 また、それぐらいの覚悟がなくては、命がけのサイトランス旅人の世界を楽しみきることが出来ないと考えていた。 なぜなら、サイトランスのパーティーではLSDでぶっ飛んで遊ぶが、そこ

ヒマラヤの秋の話29(放浪記234)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) 長かったバシシトでの滞在を終える時が来ていた。 僕は既に4ヶ月近く滞在していて、とことんインドのヒマラヤの暮らしを楽しみきっていた。 この後は、タイへ行って新たにインドビザを取得し直し、またゴアへ戻るつもりだ。 僕にとってはゴアへ行く以外の選択

ヒマラヤの秋の話28(放浪記233)
(以下内容転載禁止、法的対処有。) ルームメイトのO君は、バシシトへくるのは2度目で、地元の質の高い大麻農家と知り合いだった。 O君の紹介で農家へ遊びに行き、品定めをする。 さすが大麻が名産品の地方だけあって、素晴らしい品質のものが安い価格であり、大量に買いつけるには絶好の機会だ