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デリーでの出会いの話2(自叙伝238)

 

カリスマ

 

カリスマ旅人のJさんと一緒に時間を過ごすのは刺激的で楽しかった。

 

Jさん曰く、インドという土地は旅人を気軽には寄せ付けない厳しいところが多分にあるものの、一旦懐に入ってしまうとその暖かさに病みつきになり、なんども戻ってきてしまう場所だという。

 

それは数年とかいう単位の話ではなくて、数十年という話の様で、実際にJさんも20年以上のインドとの付き合いがある。

 

深入りするととことん深入りする反面、取っ付きにくさも同時に備えているので、何度も何度もやって来る面々どうしで友人や顔見知りが多く、毎回インドへ来るたびに同窓会の様な感じがすると言う。

 

そうやって話している間にも、宿の中庭を挟んで向かい側にいる旅人を指して、彼とは10年ほど前から出会う様になったとか、彼女とは15年前に何処そこで会っていたなどと言う話が飛び出して来る。

 

 

極秘情報

 

そういった旅人のネットワークは、非常に重要なものらしく、何年も旅している者同士の信頼のネットワークが無いとたどり着くことが出来ない土地やイベントなどがあるらしい。

 

Jさんは偶然に宿で出会った、15年前からしょっちゅう顔を合わすドイツ人の女性と話している。

 

Jさんは、その話を共有してくれたのだが、旅人の秘密の楽園の様なものがジャングルの山奥にあり、招待された人しか行く事の出来ない幻の桃源郷だと言う。

 

そこへ行くには、山道を登る列車を、人の乗降を禁止している無人の山岳駅で飛び降りて、さらに何時間も険しい山道を登らければならないらしい。

登った先には巨大な河があり、滝となって崖の斜面から流れ落ち、その滝の天辺から海へと沈む夕陽が見えるらしい。

その河の底には大量のクリスタルが転がっていて、水を浄化しつつ辺りを浄化していて、清浄な雰囲気に包まれていると言う。

そこでは人々は全裸で暮らし、ヨガをしたり瞑想したりして平和な日々を過ごしていると言う。

 

この時から数年後に映画化された「ザ・ビーチ」と言う映画のコンセプトに多少似ているが、それよりも以前の実話である。

 

この話は、僕にとってもUくんにとっても余りにも夢の中の世界の話で、現実味を帯びては聞こえなかったが、実際にドイツ人の女性はそこへ行っていたらしく、最高に素晴らしい場所だと言っていた。

 

Jさんは誘ってもらった様だが、僕たちに誘いの声がかかることは無かった。

英語もろくに話せない新人旅人の僕たちはお呼びでは無かった様だ。

 
 
 

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