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放浪記025

人生初の普通っぽい暮らしの話1(放浪記025)

ピザの配達のアルバイト

 
 
 
ピザの配達のバイトは調子よく行った。
 
 
 
そこの店長は元ヤンと言うか現ヤンキーで、一緒にバイトに入っていた若奥さんもヤンキーの金髪夫婦だった。
 
店長の人柄なのか配達の仕事で使うバイクのせいで、バイク好きが集まってくるからなのかはわからないが、ヤンキーっぽい人や自由でフランクな人柄の人が多いバイトだった。
 
 
 
学生時代には、こういったヤンキーたちには、よく虐められていたが、店長が番長的な立場でうまくまとめているため、虐めなどはなく非常に和気藹々とした仲のいいバイト環境だった。
 
 
 
僕はバイト以外にやることが無かったので、ほぼ毎日開店時間から夕暮れまでバイトしていた。
 
 
 
学生時代には女の子と会話したことが、ほぼ一度も無かったがバイト先ではごく普通に会話が成り立つ。
 
特に平日昼間のバイトで毎日顔を合わす、映画好きの元ヤンの若い人妻とバンドでドラムを叩いている10代の女の子とはすごく仲良くなって、ずっとくっちゃべっていた。
 
 
 
彼女たちは僕にとって初めての女友達であり、中学以来3年ぶりにできた友達だった。
 
 
 
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この時に気づいたのが、優しい環境で育った僕には男友達よりも女友達の方が一緒に過ごしやすいと言うことだった。
 
 
 
友達と言ってもバイト先で話すだけで、バイトが終わってからも遊んだりするわけでは無かったが、それでも人との出会いや交流は閉じきっていた僕の心を開き生命を与えてくれた。
 
 
 
人と話したくないと言う理由で配達のバイトを選んだが、配達時以外の人との交流を何よりも楽しんでいた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

普通っぽい暮らし

 
 
 
このバイトでは、見事なくらいに全員が全員と仲が良かった。
 
唯一嫌われているのが、たまにやってくる社長で、社長VS店長とバイトと言う構図がより一層と団結を強めていた様に思う。
 
社長は、わかっていて敢えて嫌われ役を演じていた様だが。
 
 
 
当時は気づかなかったが今思うと、その仲の良さは稀に見るレベルで、その後もあのレベルの団結を一般社会で見たことは一度もない。
 
ヤンキーを店長にすると言うことのいい面が出ていた様に思うし、ピザという食材のアメリカンで軽いイメージも影響していたと思う。
 
 
 
ピザ屋という職業柄、週末は忙しいので昼間だけでなく夜にもバイトする様になった。
 
土曜日のバイトは夜11時過ぎに終わり、そのあとにみんなで深夜のラーメン屋に行くのが楽しみだった。
 
バイト終わりにラーメン食べてから家に帰るなんて、ありきたりな普通の話だと思うけど、僕にとっては夢にまで見た普通の暮らしだった。
 
 
 
このピザ屋でのバイトの時期は、僕にとっては自分の中の社会性を学ぶ時期だったんだと思う。
 
それまでは、ただひたすら心を閉ざして傷つかない様にするので精一杯だったが、自分を表現しても傷つかない環境で人と交流して楽しむという経験ができた。
 
 
 
 
 
 
 
 

環境の変化

 
 
 
和気藹々としたバイト環境に変化が起きたのは、ヤンキーの店長がやめた頃だった。
 
 
 
彼は、そのヤンキー独特の強面と度胸を買われて、借金の取立て屋に転職した。
ヤンキーの先輩からの口利きがあったんだと思う。
 
 
 
代わりに店長になったのが、僕と同じ様に平日にバイトをしていた18歳のフリーターの男の子だった。
 
彼は頭が良く要領も良かったので、仕事がよくでき社長に気に入られていた。
 
 
 
だが彼にはヤンキー店長の様なカリスマ性はなく、他のバイトをまとめ上げることはできなかった。
 
 
 
仕事の実力と店長という権力を笠に着て、他のバイトに対する横暴な行為が増えて行き、ピザ屋の人的構図が変わって行った。
 
 
 
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番長キャラが番長を演じる分には問題はなかったが、成り上がりの下っ端が番長を演じても人心はついていかず、それまでは社長VS店長とバイトだったのが、社長と店長VSバイトという構図に変わって行った。
 
 
 
平日昼間に定期的にバイトに入ることの出来る二人のうち一人が店長になったので、残された僕は平日昼間の店長代理みたいな立場に昇格してしまった。
 
 
 
開店前に店に来てシャッターを開けて、ピザ生地を仕込んだりトッピングの準備をしたりなど、一通りのピザ屋の仕事をできる様になった。
 
 
 
バイト先の仕事を任されたっていうありきたりな話だが、まともな人生経験をしたことがないというコンプレックスを持っていた僕にとっては、17歳で店を任されるとは自慢したくなる様な自信のつく経験だった。
 
 
 
 
 
 
 
つづく。。。
 

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