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サハラ砂漠のオアシスで共同生活する話17(放浪記405)

 

焚き火を囲んだ話1

 

旅人が集まる場では、旅の話が一番盛り上がる。

誰もが興味があり、誰もが何らかの話を持っている。

 

僕が興味を持ったのは、DさんとEさんがこの後に向かう旅の話だ。

彼らはこの後に元いた場所に帰るわけではなく、続けてモロッコを旅するわけでもない。

 

彼らが向かうのはインドだ。

 

 

マハ・クンバメーラ

 

12年に一度開催されるマハ・クンバメーラという世界最大のお祭りがインドで数週間後に始まるので、それに向かうのだという。


12年?!

そのスケールの大きさに度肝を抜かれた。

前回開催されたのは、12年前で、次に開催されるのは12年後だ。

 

今回のフェスティバルは、100年に一度の世紀超えを祝うフェスティバルだったが、その直後に12年に一度のフェスティバルに向かうなんて、流石に彼らは桁が違うなと思い知らされた。

 

そのフェスティバルでは、何千万人とかが世界中から集まってくるらしい。

 

彼らはその噂を聞いて以来、この時が来るのを待ち続けたという。

 

この噂を聞いた僕は、よし、それじゃあ次の12年後のマハクンバメーラにいってやるぜ!と旅の闘志を燃やした。

 

 

インスピレーション

 

彼らの旅に対する貪欲さには大いに刺激を受けた。

 

ビッグイベントの次にビッグイベントに向かう。

そんな生き方を何年も続けていれば、とんでもない経験値を積むはずだし、彼らのような強烈なオーラも納得できるものがある。

 

僕も彼らのように貪欲に刺激的な旅を続けて、人間として大きく成長したいと大志を抱かせられた。

強烈なインスピレーションは無理矢理に個性を変えてしまうのである。

 

若干22歳の僕は、影響を受けやすく、彼らのような強烈な個性に出会っては、抗う術を持っていなかった。

 

後になってYくんと話し合ったことだが、Dさんのように超強烈な生き方をしている人から見れば、旅し始めの僕たちなどは眼中にすら入っていないのかもねと。

それほどまでにかれらは別次元のオーラを放っていた。

 
 
 
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