朝日
最高に楽しかったマジカル・フルムーン・エクリプス・パーティーは終わりに近づいていた。
夜が白み始め、朝日が登る時間が近づいてくる。
東の空が明るくなり始め、満月は西の空に沈みかけている。
だが、満月は地平線へと沈む前に、明け方の光の中へと消えてしまった。
その直後に地平線から朝日が昇り始める。
ヤバい、美しすぎる。
満月も月蝕も朝日も、何から何まで完璧で、完全な美の調和の中にあった。
お別れ
朝日が昇り、瞬く間に夏の日差しがやってくる。
僕たちは夏支度と称して、全ての服を脱ぎ捨てて、Tシャツとハーフパンツ姿になり、焼ける季節に備える。
朝日が激しさを増す時が、DさんとEさんが旅立つ瞬間だった。
そこへタイミングよく、予約していたタクシーが現れる。
彼らは、これから空港へと向かい、インドへと旅立つのだという。
応援する気持ちと、羨ましい気持ちと、付いていきたい気持ちと、寂しい気持ちが同居する。
彼らは、僕たちの満面の笑みに送られて旅立っていった。
送る側には少しの寂しさがある。
そして、未来への期待へ胸を膨らませるのである。
旅人の何たるかを垣間見たような気持ちになった。
終了
朝日が昇り、その凶暴な素顔を現し始めている。
もはや暑すぎてパーティーを続けることはできない。
全ての荷物を小屋の中へしまい、満月の宴を終えた。
だが、小屋の中は居心地が良く、そのまま朝食パーティーへと流れ込んでいく。
僕たちも昼間にはテントで過ごすことはできないので、小屋の中でまったりと時間を過ごした。
居心地の良い友人たちとの生活は、刺激に満ちていながらも、心を落ち着かせる何かがあった。