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サハラ砂漠のオアシスで共同生活する話19(放浪記407)

 

朝日

 

最高に楽しかったマジカル・フルムーン・エクリプス・パーティーは終わりに近づいていた。

 

夜が白み始め、朝日が登る時間が近づいてくる。

東の空が明るくなり始め、満月は西の空に沈みかけている。

 

だが、満月は地平線へと沈む前に、明け方の光の中へと消えてしまった。

その直後に地平線から朝日が昇り始める。

 

ヤバい、美しすぎる。

 

満月も月蝕も朝日も、何から何まで完璧で、完全な美の調和の中にあった。

 

 

お別れ

 

朝日が昇り、瞬く間に夏の日差しがやってくる。

 

僕たちは夏支度と称して、全ての服を脱ぎ捨てて、Tシャツとハーフパンツ姿になり、焼ける季節に備える。

 

朝日が激しさを増す時が、DさんとEさんが旅立つ瞬間だった。

そこへタイミングよく、予約していたタクシーが現れる。

 

彼らは、これから空港へと向かい、インドへと旅立つのだという。

 

応援する気持ちと、羨ましい気持ちと、付いていきたい気持ちと、寂しい気持ちが同居する。

 

彼らは、僕たちの満面の笑みに送られて旅立っていった。

 

送る側には少しの寂しさがある。

そして、未来への期待へ胸を膨らませるのである。

 

旅人の何たるかを垣間見たような気持ちになった。

 

 

終了

 

朝日が昇り、その凶暴な素顔を現し始めている。

もはや暑すぎてパーティーを続けることはできない。

 

全ての荷物を小屋の中へしまい、満月の宴を終えた。

 

だが、小屋の中は居心地が良く、そのまま朝食パーティーへと流れ込んでいく。

僕たちも昼間にはテントで過ごすことはできないので、小屋の中でまったりと時間を過ごした。

 

居心地の良い友人たちとの生活は、刺激に満ちていながらも、心を落ち着かせる何かがあった。

 

 
 
 

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