放浪記007

歪みが顕著に現れてくる中学生時代の話1(放浪記007)

負のスパイラル、勉強

 

小学生の間は持ち前の頭の良さもあり、勉強しなくてもテストは常に高得点だった。

 

だがそれも、中学に入ってからは通用せず、英語などの今までの知識と頭の回転で対処できない科目は、瞬く間に転落して行った。

 

 

熱心なエホバの証人の母は、聖書の勉強さえしていれば学校の勉強など、どうでもいいと言う考えだったので、僕もそれに合わせて勉強せず、全ての学力はクラスで最低にまで落ちた。

 

 

エホバの証人の教えとして、大学に行くことは推奨されていなかった。

 

理由は、大学に行くと自立心を学び、悪の世の誘惑を受けるので、高校を卒業したら直ぐにパートタイムの仕事に就き、できるだけ多くの時間を宗教行事に費やすことを求められていた。

 

また、うちは貧乏なので大学に行くことは出来ないと思っていた。

 

奨学金の制度も知らなかった。母は意図的に隠していたと思うし、先生は僕の成績が悪かったので奨学金の話などしなかった。

 

 

当時、奨学金制度のことを知っていたら、僕の人生は全く別のものになっていただろう。

 

大学に行ける可能性があることを知っていたら、勉強して大学に行く事がエホバの証人からの逃げ道になるので、必死で勉強していたはずだ。

 

小学生の時の将来の夢に「科学者になりたい」と書くほど、頭を使う事が好きだったので、全く別の可能性が開いていたと思う。

 

 

大学に行く可能性を諦めていたので、勉強に対して全く意味が見出せなかった。

 

そんな時期に反抗期を迎えたものだから、テストで悪い点を取ることを自虐的に楽しんでいたりした。

 

 

一切の勉強を拒絶していたので、英語などはさっぱりわからず、テストでも答えようがない。

 

分からないなりにもアルファベットは書けたので、解答欄の上から順番にa,b,c,d,と書いていって、一つだけ正解し、1点をとった事がある。

 

 

自分にとって将来、英語が必要になるなど想像もできなかった。

 

今では自由に英語を話せるので、何がどう変わるかなんて本当にわからない。

 

 

他の科目も点数は低く、一桁から50点の間位だった。

 

5科目合計が悪い時で150点くらい、いい時で250点くらい。

 

自分で勉強しないと言う選択を選んでいたけれど、それでも線の細い僕はテストの答えがわからないと言うことにストレスを感じ、テスト中に強烈な神経性の下痢をもよおしていた。

 

毎回毎回テストの最中に、先生に許可をもらいトイレに行っていた。

 

 

負のスパイラル、いじめ、病気

 

小学生時代は、いじめられつつも更に弱いものを虐めていたが、中学生になって以降、いかに馬鹿げた酷いことをしていたかに気づく事ができ、自分より弱いものを虐めるのをやめた。

 

何がきっかけだったのかは分からないが、何かが大人になったんだと思う。

 

それでも、強者からのいじめは続いていた。

 

実際に怪我をするような暴力的ないじめや、お金を巻き上げられるとかでは無く、陰湿なパワハラのようなイジメだった。

 

Blog7-1

 

親や先生に相談すれば良かったのかもしれないが、心を閉ざしていた僕は人に何かを相談すると言う考えなど思い浮かばなかった。

 

 

そのストレスは大きく、学校に行く前になるとお腹が痛くなってトイレから出られない事が多くなって行った。

 

そして、その腹痛を理由に学校を休むようになった。

 

この頃に病気の症状が出れば、辛いことから逃げる事ができると言うことを学んだ。

 

この病気ぐせは後々、僕の人生に大きな被害をもたらす。

 

何かやりたくない事をやらなければいけない時に、この神経性の腹痛は発動した。

 

更には都合よく微熱なども出るようになったりして、病気が僕の防御手段になって行った。

 

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この頃から平均して、週一くらいで学校を休んでいた。

 

登校拒否は許されなかったが、病弱でいることは許された。

 

週末にも、エホバの証人の活動に参加しなくてはいけなかった僕には、休日などなく、自ら作り出した病気の症状が自分を休ませてくれる唯一の救いだった。

 

週に3度エホバの証人の集会に参加していたが、行く前にもお腹が痛くなり、休ませてくれと懇願しつつも無理やり行かされると言うのが毎度のパターン。

 

 

テスト中にもお腹が痛くなり、学校に行く前にもお腹が痛くなった。

 

 

病弱と言う個性は、僕にとっては都合がよく、無意識のうちにそれを利用し、無意識のうちに自分は病弱だと固く信じ込むようになって行った。

 

 

つづく。。。

 

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