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放浪記069

ネパールを旅する話8(自叙伝084)

あいのり

 
 
 
あまり良く知らないのだが、”あいのり”と言うテレビ番組があり、グループで旅を続けながらの恋愛模様を描いているらしい。
 
 
 
 
僕たちの旅も、それに近い恋愛ドラマがあった。
 
 
一人の若い女性と3人の若い男性が寝食を共にし、国境を跨いで旅しているのだから当然、起こりうる話だ。
 
 
 
 
 
Iさんは、九州出身の24歳の独身女性。
 
 
ジャーナリストの大学を卒業して、中国からネパールへの旅をしている。
今後の予定はハッキリしていない。
 
 
 
 
 
Gさんは、中部地方出身の22歳の独身男性。
 
 
大学を休学して中国からネパールへの旅をしている。
 
 
彼は、場合によってはインドへ行くことも考えている。
 
 
 
 
 
Sさんは、中国地方出身の24歳の男性。
 
 
日本に恋人がいる。
 
 
大学を卒業して中国からネパールへの旅をしている。
 
 
もうすぐ、日本へ帰国予定。
 
 
 
 
 
そして、一人でインドへ向かう二十歳独身の僕。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

旅人の友情

 
 
 
 
この時の僕は知らなかったが、旅を続けていくことで分かったのは、旅人同士の男女間の関係は、社会での生活よりも友情を育みやすいということ。
 
 
 
 
 
見知らぬ国での勝手知らない外国人旅行者として、お互いに助け合わないといけないと言うこともあるし、お互いの不安感がお互いを引き寄せ合うこともあるだろう。
 
 
 
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また、自国では出会うことのない旅人という人種が、親近感を感じさせるのも当然のことだ。
 
 
 
 
 
一般的に男女間の友情というのは成り立ちにくいものだが、旅人同士の関係は例外で、何年も続く男女間の友情も珍しくない。
 
 

 

 

 

マドンナ

 
 
 
 
Iさんは、4人グループ内の唯一の女性として紅一点のマドンナ役を担っていた。
 
 
 
 
旅人の世界では、女性比率が圧倒的に少なく、女性的要素の需要は得てして高い。
 
 
 
 
Iさんは、ジャーナリスト的な独立心と、九州女性的な優しさを兼ね備えた魅力を持っていた。
 
 
その上での、ふくよかな肉体が若い男たちの性欲を刺激していたのは想像に難くない。
 
 
 
 
 
Sさんは日本に彼女が居て、帰国前なのでIさんに対して暖かな友情以外は無かったとは思うが、Gさんは違っていた。
 
 
彼はチベットからネパールまでIさんと共に旅をし、日々時間を過ごす毎に密かに恋心を育んでいた。
 
 
 
 
 
僕にはなんの思惑も無かったが、チベットで出会いポカラで共に時間を過ごす事で、自然と恋心を育んでいた。
 
 
 
 
 
僕が自然とIさんと仲良くなることが、Gさんには不愉快だったのかも知れない。
 
 
今になって思うと、Gさんは僕に対して少し冷たかったようにも見えるし、意図的に僕とIさんの距離を離そうとしていたようにも思える。
 
 
 
 
 
当時の僕には、そんな人間関係の機微を感じ取るような感性は無く、ただ日々を楽しんで過ごしていただけだったが。
 
 

 

 

 

告白

 
 
 
 
僕は日本を離れて2ヶ月近くたち、感情的に寂しさを感じていたことや、宿の近所のチンピラと起こした諍いで、心が不安定になっていた事も影響していたと思う。
 
 
 
 
 
良くも悪くも、色々なことが吹っ切れていたんだと思う。
 
 
 
 
 
僕はジェットコースターのような旅の環境で自然と恋心が増し、旅の勢いを利用して告白しようと思い立った。
 
 
 
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僕にとっては女性に恋を告白するなど、今までに一度もなかった事だし、自分にそんな行為が出来るとも思っていなかった。
 
 
付き合いたいとか、恋人同士になりたいとか何らかの目的があったわけではない。
 
 
GさんのIさんに対する恋心に気づいていたわけでも無く、ただ単純に自分の想いを表現したかっただけだ。
 
 
 
 
 
恋愛の機微も知らず、単純な若い思いを手紙に書いて伝えた。
 
 
 
 
 
だが、残念ながらそんな一方的で単純な気持ちが伝わる事はなく、やんわりと断られるだけだった。
 

 

 

 

受容

 
 
 
 
多分、真剣な恋でも重要な想いでも無かったんだろう。
 
 
軽い気持ちで遊ぶような感じではなかったのだが、意外にも簡単に諦めがついた。
 
 
 
 
 
僕は、この想いは真剣な愛や恋では無く、友情と性欲が合わさったものだとして納得した。
 
 
僕には人を真剣に愛するような、心の準備は出来ていなかったんだと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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