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北アルプスの山小屋で働く話25(自叙伝466)

 

水源

 

僕たちはパイプの一部とパイプ接続のための道具を担いで崖を登っていく。

登りながらパイプを足元に垂らして行き、谷間へと水を届ける水路を確保する。

 

山から谷に降りるときは登山道を通って降りてきたが、水の湧き出る斜面へは登山道などはなく、急勾配の瓦礫の山を乗り越えていく。

 

はっきり言って相当危ないが、JさんもNさんも大して気にせずにガンガン登っていく。

山で暮らす人たちにとっては、これくらいは生活の一部なのだろう。

 

水源までたどり着くと、大きなプラスチックの容器が置いてあった。

何年も前に設置したらしい。

 

 

作業

 

この容器の底付近にある排出口に、パイプを取り付ける作業に入る。

この水源のバケツに貯められた水がパイプを通って谷間まで届けられるという訳だ。

 

だが、この作業がなかなか上手くいかない。

狭くて足場が悪い場所で、水の吹き出る接続口にパイプを取り付ける。

水の勢いを押し返してパイプを取り付けるため、手こずってしまうのだ。

 

なんとかして水源にしっかりとパイプを取り付けると、今度はまた崖を降りて谷間へと戻る。

パイプの接続がうまく行っているか確認するためだ。

 

 

谷間

 

どうやらパイプの接続作業はうまく行ったようで、パイプから勢いよく水が飛び出している。

 

今度は谷間にやってきた水をドラム缶に注ぎ、そこからポンプを使って小屋へと水あげする準備に入る。

 

谷間にある5メートルほどもある巨大な岩の陰からガソリンポンプを引っ張り出してきて、エンジンをかける。

 

前回にエンジンをかけたのは八ヶ月も前で、雪山の中に放置されていたものなのでエンジンをかけるまでに相当量の努力を必要とした。

それでも元々頑丈に作られているものなので、無事にエンジンがかかった。

 

エンジンがかかることを確認した上で、今度は小屋へ向かってパイプを繋いでいく作業が待っている。

 

僕は一人谷間に残り、JさんとNさんが二人で小屋へ戻りながらパイプを繋いでいく。

 

パイプが繋ぎ終わるとトランシーバーで連絡が入り、僕がエンジンを回して水を上げるという算段だ。

 

 
 
 

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