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北へ向かう話2(自叙伝303)

 

ヒマラヤへ

 

次の日の夜行バスで、ヒマラヤ山脈の街マナリへと向かう事にした。

 

暑すぎる南インドから早く脱出したい。

ゴアでは気温が40度から45度近かったが、デリーでも似たようなもので、自然が身近にない分、暑さが身にしみる。

 

バスに乗り込み、暑さから脱出できることを祝う。

 

 

マナリ

 

バスで一晩過ごすと、ヒマラヤの街マナリへとたどり着いた。

朝の山の空気は涼しく、頭が冴えてくる。

 

街についてすぐにリクシャーに乗り換えて谷の上部のバシシト村へ向かう。

去年はこの村に4ヶ月ほど滞在していて、楽しい思い出がいっぱいある。

 

とりあえず山の生活を楽しんで、温泉でゆっくりとインド旅の疲れを癒したい。

2週間後にはイギリスに向かう予定だ。

インドの時間の流れに身を浸す事ができるのはこれが最後になる。

 

 

バシシト

 

以前滞在していたゲストハウスに滞在することも考えたが、ゴアでは旅人の集まるゲストハウスよりも自然の中の静かな森の中の住居を楽しんだので、バシシトでも少し中心地から離れて静かな宿を選ぶことにした。

 

ヒマラヤの山岳地帯特有の古い木造建築で、天井がやけに低いが、バルコニーが広く、絶景が見渡せるのが気に入った。

目の前には谷の向かい側に見える山と、谷の下方に連なる山脈が目に入る。

 

こんな絶景を目の前にして宿泊が1日あたり300円ほどと言うのはインドの山岳地帯ならではだろう。

 

Iちゃんはバシシトが初めてなので、バシシトの魅力を一通り案内した。

そうは言っても小さな村で、温泉がある以外に大したものはないので、温泉に入って美味しいレストランに入ったくらいだが。

 

今回は10日ほどしか滞在しないので、以前ほど骨の芯までリラックスしきることは出来ない。

限られた時間という考えが頭の隅にある限り、楽しまなければという思いが頭に響き渡り続ける。

 

 

 

滞在期間中に僕にとってのバシシトの一番の観光名所である、巨大な滝へと向かった。

 

2時間ほど山道を歩き続けて、山の奥の奥に入ったところにある滝は相変わらず絶景中の絶景だった。

おそらく、何万年もこの絶景を保ってきたのだろう。

 

岩肌から飛び出す巨大な滝に3重の虹がかかっている。

これを見た人は誰もが強制的に感動させられて、最高に良い気分になる奇跡の滝だ。

 

温泉に入って、滝に向かっただけで、バシシトの目的は十分に果たしたような気になった。

これで、思い残すことなくインドを出ることが出来る。

 

これから数日後にはロンドンに向かう。

全く新しい生活が始まり、インドへ戻ってくることはもう暫くの間はないだろう。

 

僕が暫く戻ってこないという決断をしたのは、インドはあまりにも楽しすぎて、インドにばっかり来てしまうと、世界の他の地域を体験できなくなるからだった。

 

僕はインドだけでなく色々な世界を体験したいと考えていた。

その為には深いインド中毒から抜け出す必要があったのだ。

 
 
 

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