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放浪記015

抑圧された怒りが爆発する高校時代の話3(放浪記015)

クエンティン・タランティーノ

 
 
 
3歳頃に両親が離婚して、兄とは別々に育ったが、その分変な家族ドラマやしがらみがなく、血の通った友人みたいな感じだった。
 
 
 
そんな兄と高校へ行く頃には、頻繁に会うようになった。
 
理由は、兄がレンタルビデオ屋でバイトしていて、ビデオをただで貸してもらえるから。
 
 
 
バンドマンをやっていて、サブカルチャーマニアの兄は僕が映画や音楽に興味を持ったりし始めたのが嬉しかったらしい。
 
 
 
月に一度、近所の映画館で利用料1000円の日があって、毎月映画に連れて行ってくれた。
 
僕と兄と兄の奥さんとの三人でのデート。
 
 
 
色々な映画を観に行ったが、兄は『クエンティン・タランティーノ』の大ファンで、彼の映画は欠かさず観に連れて行ってくれた。
 
 
 
一作目の『レザボア・ドッグス』を観に行った時は、普通に面白いなと感じただけだったが、二作目の『パルプ・フィクション』を観た時にはものすごい衝撃を受けた。
 
 
 
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それまでに僕が、メインで見ていたハリウッドアクション映画とは、全く違う感性の映画で、映像の撮り方、ストーリー展開、音楽の使い方など全ての部分で脳みそを吹き飛ばされた。
 
 
 
その衝撃は凄まじく、僕は一発で恋に落ちた。
 
兄に関連する映画を紹介してもらい、全部見た。
 
 
 
そうするうちに、自然と映画マニアになって行き、それまでのハリウッドアクション映画好きは卒業して、もう少し中身のある映画を好きになって行く。
 
 
 
気がつけば、将来は『映画に関わる仕事をしたい』と思うようになっていた。
 
 
 
この『パルプ・フィクション』の映画一つで、僕の人生は大きく変わった。
 
実際には、映画が僕を変えたのではなくて、変わる時期に来ていた僕にとって映画が引き金になったと言う話だが、その影響は大きなものだった。
 
 
 
 
 
 
 

17歳の誕生日

 
 
 
高校2年の夏休みに、17歳の誕生日を迎えた。
 
 
 
16歳から17歳へは、数字が一つ変わるだけだが、僕の中ではこの1は10くらいの意味を持っていた。
 
16歳までは僕にとって、どちらかと言うと子供なのだが、17歳は僕にとっては20歳に近い大人の入り口だった。
 
 
 
それまでは、将来の事について一度も考えたことが無かった。
 
興味がなかったと言うよりも、将来への希望がなさすぎて、未来のことを考えることを無意識のうちに避けていたようだ。
 
 
 
だが、年齢の数字が一つ増えることで、大人の入り口が見え、”将来の事”と言う単語が僕の潜在意識に入り込んで来た。
 
夏休みで時間があると言うこともあり、静かに考えに耽った。
 
 
 
将来のことを考えると、お先真っ暗の地獄絵図しか浮かんで来ず、鬱屈した気持ちをより一層鬱屈させた。
 
 
 
ただでさえ抑圧され続けていた人生が、自意識を持ち、自我が育ち、将来のことを考える能力が開花することで、より一層の落ち込みを体験した。
 
上がっていたところから落ちるのではなく、底を這いずっていたものの底が抜けて崩壊した感じだ。
 
 
 
僕は、人生の底の底に辿り着いた。
 
 
 
暗い暗い日常。
 
そして、このままではこの暗い日常が一生続いて行くと言う気づき。
 
 
 
もう失うものが何一つないと言う底の底に辿り着き、やっとの事で現実に向き合うことができた。
 
 
 
 
 
 

暗闇に光が差し込む

 
 
 
母は常々、僕がエホバの証人を辞めることがあれば、家から追い出すと公言していた。
 
僕は、家から追い出されると生きるすべがないので、しぶしぶ母の言うことに従っていた。
 
 
 
そんな僕に、母に頼らずに生きる選択肢がやって来た。
 
 
 
誕生日が先だったか、『パルプ・フィクション』を見たのが先だったか覚えてはいないが、ほぼ同じ時期だったと思う。
 
 
 
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この映画は、ギャングの話が主体に流れているのだが、ギャング的なかっこよさに憧れることにより、犯罪を犯して生きると言う選択肢があることに気づいた。
 
 
 
犯罪を犯して生きる可能性に気づくことで、思考の常識のタガが外れたのだろう。
 
僕は、乞食になって生きることも視野に入れ始めた。
 
 
 
人は最悪の場合、犯罪を犯してでも乞食になってでも生きることができる。
 
その覚悟があれば僕は、今すぐにエホバの証人から自由になれる。
 
 
 
この気づきは、僕の人生にとっての希望であり、光であった。
 
 
 
真っ暗闇で何も見えず、のたうちまわって苦しむだけだった僕は、暗闇に差し込んだ光を目指して進み始める。
 
 
 
 
 
つづく。。。
 

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