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サハラ砂漠のオアシスで暮らす話1(放浪記389)

 

小屋

 

僕たちはホテルで待ち合わせをして、皆で乗合タクシーに乗り、オアシスにある小屋へと向かう。

 

とりあえず、僕たちが一番乗りで、後から何人かが参加してきて、最終的には10人ほどで共同生活することになるらしい。

これからどんな生活が待っているのか、全く想像がつかない。

 

みんなで暮らす拠点になる小屋は5メートルx10メートルほどの大きさだ。

 

土を固めて作っているらしく、日中の強い日差しからも、夜間の冷え込みからも、砂漠の砂嵐からも守ってくれる。

窓などはなく、ただのシェルターといった感じだが、砂漠の厳しい気候から身を守れるだけでありがたい。

 

僕たちは一旦荷物を小屋の中へ置き、あたりを散策する。

 

 

オアシス

 

ここは、フェスティバルのあった湖の上流にあたり、遠くにある山脈からの小さな小川が滲み出ているところだった。

その小川は2キロほど先にある湖へと注いでいる。

 

僕のイメージするオアシスとは、真っ白な砂が流れる砂漠のど真ん中に椰子の木が生い茂っている緑の楽園といったイメージだった。

 

だが、僕たちがこれから滞在するオアシスは、硬い赤土の荒野から滲み出た泉を頼りに数本の椰子の木が生き延びているといった感じで、生命に溢れたオアシスのイメージとは程遠かった。

それでも、砂漠の中に水があるというだけで、多大な喜びがある。

 

小川の上流には水が湧き出ているところがある。

その水を手で掬って飲んでみた。

 

口に入れた瞬間大きな衝撃が走る。

なんなんだこれは?

 

あまりに美味しすぎる!

 

その水は山脈のミネラルが溶け出しており、うっすらとした塩味と、ミネラルをたっぷりと含んだまろやかな味わいがある。

 

僕たちはその水の桁違いの美味しさを最高にいいサインとして受け取った。

 

 
 
 
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