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ロンドンに住む話11(自叙伝315)

 

A君のその後

 

A君とはまた直ぐに出会うかと思っていたら、結局その後何年も出会うことはなかった。

 

だが、風の噂に流れて来たのは、サウスアフリカでファイヤーパフォーマーとして活躍しているという話や、日本の古武術の武器を使ったジャグリング(サーカスパフォーマンス)に取り入れて、その道具が世界中のパフォーマーの間で流行ったなどの噂話を聞いた。

 

それからも出会うことはなく、10年後に偶然に出会うことになった。

その年は、フィンランドでヨーロッパ最大のジャグラー(サーカスパフォーマー)のイベントが開催されいていて、招待演者としてパフォーマンスしていたのだ。

 

10年ぶりの再会を喜んで話しかけたが、向こうは僕のことなど一切覚えていなかった。

まあ、そんなものである。。。

 

 

J君

 

ロンドンでは面白い日本人同士の出会いがいくつかあった。

 

A君に出会ったサイトランスのクラブイベントで出会ったJ君もかなり面白い人間だった。

 

彼は日本人のガールフレンドのKちゃんと一緒にロンドン市内で遊び暮らしている。

彼は僕が出会った人の中で、最も知能指数が高い人間の一人だと思うのだが、風貌からしてその異常な知能の高さが見て取れた。

 

グレイタイプの宇宙人のように頭頂部が少し膨らんでいて、脳みそのサイズそのものが大きいのではないかと思わせる。

目は大きく爛々と輝いていて、かなり男前の精悍で如何にも知性が漲るような顔立ちをしていた。

 

彼は当時僕の一つ上の22歳だったが、精神年齢的には30歳半ばくらいだったのではないだろうか。

その年齢にして既に髪の毛が薄くなっているのだが、それは脳みそがハイスペックすぎて髪に栄養が行き渡らないのではないかと思わせるようなものがあった。

 

彼はその年にして既に悟ったような感があり、社会から一歩引いて浮遊して暮らしていた。

基本的にまともに働いておらず、常になんらかのお金を稼ぐ方法を見つけては、遊んで暮らしていた。

 

僕が出会った時は、今度ドイツに遊びに行ったついでに治験のバイトをすると言っていた。

治験のバイトとは、医療用の人体実験に身体を提供して、その見返りに多額の報酬を受け取るバイトである。

 

今考えると、そんなことは絶対にやりたくないが、当時はそう言った不思議な機会を見つけてお金を稼ぐJ君を羨ましく思ったものだ。

 
 
 

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