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ネパールを旅する話4(自叙伝080)

ネパールを旅する話4(自叙伝080)

ポカラ

 
 
 
 
数日後、友人たちはカトマンズの後はポカラへ行くというので、一緒について行く事にした。
 
 
 
 
 
ネパールは過ごしやすく、不安などは無かったが、一人で旅するのは退屈だった。
 
 
 
 
ポカラはヒマラヤ山脈の合間にあるペワ湖という湖が有名で、外国人旅行者が湖沿いでゆっくりと滞在するためにやってくるリゾート地だ。
 
 
裕福な観光客も多いが、バックパッカーたちにも人気の場所だ。
 
 
 
 
 
レイクサイドと呼ばれる北部の湖ぞいには欧米のバックパッカーが滞在し、ダムサイドと呼ばれる南部の湖沿いには、日本人のバックパッカーが多いらしい。
 
 
 
 
 
ポカラまでは、バスで山道を揺られ6時間の距離。
 
 
 
 
 
なんとなく予期していたが、案の定、乗り物酔いに悩まされた。
 
 
山道の左右のカーブの連続が半端なく、車内の3分の1ほどはうつむいて憂鬱な顔をしている。
 
 
 
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僕たちはポカラに着いた後は、ダムサイドに宿を見つけた。
 
 
驚くほど綺麗なリゾート風ホテルの一室を四人でシェアするので、かなり安い値段で滞在する事が出来た。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

日本食レストラン

 
 
 
 
 
ダムサイドに日本人が多い理由の一つに”アニルモモ”という日本食レストランがあった。
 
 
 
 
 
本格的な高級日本食屋ではなくて、トタンで出来た掘っ建て小屋ながらも、安くて美味いと評判の日本食屋だ。
 
 
 
 
 
元々は地元の小さなレストランだったものの、日本人の旅行者が、日本食の作り方を教えたのがそもそもの始まり。
 
 
醤油と味噌以外の調味料は、これといって日本食というわけでは無いのだが、ネパールで醤油味の料理を食べられるというだけで、日本人旅行者は引き寄せられてくる。
 
 
 
 
 
今では、醤油は世界的にも有名になって、世界中の街で簡単にキッコーマンの醤油を入手する事ができるが、当時は醤油は貴重品で、簡単に手に入るものでは無かった。
 
 
 
 
 
この”アニルモモ”は、そんな稀少な醤油の料理を平均的なネパールレストランの値段感覚で出しているので、日本人の長期旅行者に人気だった。
 
 
 
 
 
“アニルモモ”は、自然と日本人旅行者の溜まり場になって行き、繋がりの緩やかな日本人コミュニティの様な感じになって行った。
 
 
日本へ帰っても、また戻ってくる人達がいて、彼らが日本語の本を寄付した事で、なお一層日本人旅行者の溜まり場になって行った。
 
 
 
 
 
ある人は、より多くの種類の日本食の作り方を教え、ある人は看板を書いたりメニューを書いたりして、みんなで店を盛り上げていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

常連

 
 
 
 
僕たちの滞在していたホテルから、このアニルモモまで歩いて3分ほどの距離だったこともあり、僕たちは毎日足しげく通った。
 
 
日本を出て以来、1ヶ月半ぶりの『醤油の味』は感動モノで、自分が如何に日本人かを再確認した。
 
 
 
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僕を惹きつけたのは日本の味だけでは無く、店内に置かれている日本の漫画達も僕の足を引き留めた。
 
 
折しも雨季で一日中雨の日もある。
 
 
そんな時に安い価格で故郷の味を楽しめて、大好きな漫画が読み放題と言うのは願ったり叶ったりだった。
 
 
 
 
 
わざわざネパールくんだりまで行って何をしてるんだ?
と思う向きもあるかと思う。
 
 
だが、それは短期旅行者の考え方で、時間が無限にある長期旅行者にとっては、いかにお金をかけずに楽しい時間を過ごすかと言うことが大事だったりする。
 
 
 
 
 
僕にとっては観光名所をより多く周るよりも、リアルな体験をして、旅人の感覚を味わうことの方に心惹かれた。
 
 
 
 
 
日本人同士で、つるんで漫画を読んでいるだけだが、僕の価値観においては非常に有益な時間の過ごし方だった。
 
 
 
 
 
 
 

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